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データクレンジングとは?意味・手順と実務での使い方

データクレンジングとは、重複・表記揺れ・欠損・誤りを見つけて修正し、データを分析や業務に使える状態に整える作業です。主な処理の種類、進め方、注意点を解説します。

データクレンジングとは

データクレンジングとは、データの中にある重複、表記揺れ、欠損、入力ミスなどを見つけて修正・統一し、分析や業務に使える状態に整える作業です。

言い換えると「データの掃除」です。「株式会社〇〇」と「(株)〇〇」が別の会社として数えられていたり、同じ顧客が二重に登録されていたりすると、顧客数や売上の集計が正しく出ません。こうした汚れを取り除くのがデータクレンジングです。

英語の cleansing(洗浄)に由来し、データクリーニングとも呼ばれます。似た言葉に「名寄せ」がありますが、名寄せは同一人物・同一企業のデータを一つにまとめる処理を指し、データクレンジングの一部として行われることが多い作業です。

主な処理の種類

汚れの種類例主な対処
表記揺れ「株式会社」「(株)」「㈱」、全角と半角の混在表記ルールを決めて一括変換する
重複同じ顧客が別IDで二重登録照合キーを決めて統合する(名寄せ)
欠損業種や電話番号が空欄補完できるものは補い、できないものは「不明」として扱いを決める
形式の不一致日付が「2026/10/1」と「10月1日」で混在一つの形式にそろえる
明らかな誤り生年月日が未来日、金額がマイナスルールで検出し、元の担当者に確認する
古い情報移転前の住所、退職した担当者更新日を記録し、定期的に見直す

処理は大きく「検出」「修正」「予防」の三段階で考えます。検出では、件数の集計や値の一覧化によって汚れの種類と量を把握します。修正では、ルールで機械的に直せるものと、人の判断が必要なものを分けます。予防では、入力画面の選択式化や必須項目の設定など、汚れが再発しない仕組みを作ります。

実務での使い方・具体例

架空の専門商社が、長年Excelで管理してきた取引先リストを新しいCRMに移すケースを考えます。リストを確認すると、同じ取引先が支店ごとに別の行で登録され、会社名の表記もばらばらでした。そのまま移行すると、CRM上の取引先数が実態より大きくなり、営業の担当割り当ても混乱します。

進め方は次のようになります。

  1. 列ごとに値の一覧を出し、どんな表記揺れや空欄があるかを洗い出す
  2. 法人格の表記、全角半角、住所の書き方などの統一ルールを決める
  3. ルールで一括変換できる部分を機械的に処理する
  4. 会社名と電話番号、所在地などを組み合わせて重複候補を抽出する
  5. 重複候補を営業担当者が確認し、統合するか別扱いにするかを判断する
  6. 新しいCRMでは会社名を法人番号などのマスタから選ぶ形にし、再発を防ぐ

このとき、5の確認作業は量が多くなりがちです。判断基準を先に決め、迷うものだけを人が見る仕組みにすると負担を抑えられます。

分析の前段階で行う場合も考え方は同じです。たとえばECの受注データで売上を集計するなら、テスト注文、社内向けの購入、キャンセル済みの注文をどう扱うかを決めて除外ルールを作ります。こうした除外条件は一度決めたら文書に残し、誰が集計しても同じ結果になるようにしておくと、後の分析の信頼性が大きく変わります。

よくある誤解と注意点

  • 一度やれば終わりではない:入力の仕組みが変わらなければ、データは再び汚れます。修正と同時に、入力ルールや画面の改善をセットで行うことが重要です。
  • 完璧を目指すと終わらない:すべての欠損を埋めることは現実的ではありません。分析や業務で使う項目に優先順位を付け、重要なものから整えます。
  • 元データを上書きしない:修正前のデータを残しておかないと、誤って統合した場合に戻せません。修正履歴を残すか、別のテーブルに出力します。
  • 定義の問題をクレンジングで解決しようとしない:部署によって「顧客」の範囲が違うといった問題は、データの汚れではなく定義の不一致です。まず定義をそろえる話し合いが必要です。
  • 生成AIを使う場合も確認は必要:表記揺れの統一などにAIを使うと効率は上がりますが、誤った統合が起きることもあります。結果の抜き取り確認は欠かせません。

関連用語

  • 名寄せ:同一の顧客や企業のデータを一つにまとめる処理
  • マスタデータ:取引先や商品など、業務の基準となるデータ
  • データ移行:旧システムから新システムへデータを移す作業
  • ETL・ELT:変換工程でクレンジング処理を組み込む方式
  • データガバナンス:データの品質を保つための社内ルールと体制

関連記事:Excelデータをシステムに移す前のデータ整備:重複と表記揺れ対策

Otsumuに相談できること

データクレンジングは、どの数字を正しく出したいかが決まると、手を付ける範囲を大きく絞れます。OtsumuではKPI改善コンサルティングで重要な指標とその元データを整理し、必要に応じてExcel業務のシステム化など、入力の仕組みから汚れを防ぐ開発も支援します。

移行や分析の前に、どこまで整えればよいか判断したいという段階でもご相談いただけます。まずは30分の無料相談で、データの状態と目的をお聞かせください。

執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.01

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