画像生成AIとは
画像生成AIとは、「夕暮れの海辺に立つ灯台を水彩画風で」のような文章による指示(プロンプト)や、元になる画像をもとに、新しい画像を自動で作り出すAIのことです。
これまで、イラストや写真のような画像を用意するには、撮影したり、デザイナーに依頼したり、素材サイトで探したりする必要がありました。画像生成AIを使うと、作りたいイメージを言葉で伝えるだけで、短時間に複数の候補を作れます。文章から画像を作る方式は Text-to-Image と呼ばれます。
代表的なサービスやモデルには、ChatGPTの画像生成機能、Midjourney、Stable Diffusion、Adobe Fireflyなどがあり、デザインツールや業務アプリに画像生成機能が組み込まれる例も増えています。
仕組み・ポイント
現在の画像生成AIの多くは「拡散モデル(Diffusion Model)」と呼ばれる仕組みを使っています。大まかに言えば、画像に少しずつノイズを加えて砂嵐のような状態にする過程を学習し、その逆、つまりノイズから少しずつ画像を復元する手順を、文章の指示に沿って行うことで新しい画像を作ります。
画像生成AIでできることは、主に次のとおりです。
| 機能 | 内容 | 使い道の例 |
|---|---|---|
| 文章から生成 | 指示文から新しい画像を作る | 記事の挿絵、企画のイメージ案 |
| 画像から生成 | 元画像の雰囲気や構図をもとに別の画像を作る | デザイン案のバリエーション |
| 部分の修正 | 画像の一部だけを描き直す | 背景の差し替え、不要物の除去 |
| 拡張 | 画像の外側を描き足す | バナーの縦横比の変更 |
| 高画質化 | 解像度を上げる | 小さな画像の再利用 |
出力の質は、指示文の書き方、モデルの種類、設定によって大きく変わります。また、同じ指示でも毎回異なる画像が生成されるため、複数の候補から選ぶ使い方が基本です。
実務での使い方・具体例
業務での画像生成AIの使い方は、大きく「社内の作業効率化」と「自社サービスへの組み込み」に分けられます。
社内の作業効率化の例:
- 企画書や提案書のイメージ図を作る
- Web広告やSNS投稿の画像案を複数作り、方向性を決める
- 商品の利用シーンのイメージを作り、撮影の構図を検討する
- デザイナーへの依頼前に、イメージを共有するためのラフを作る
自社サービスへの組み込みの例として、架空の住宅リフォーム会社が、顧客の部屋の写真をもとに「壁紙や床材を変えた場合のイメージ」を作る機能を自社サイトに設けるケースを考えます。
- 顧客が部屋の写真をアップロードし、好みの素材や色を選ぶ
- 画像生成AIで、壁や床の部分だけを指定の素材に描き替える
- 生成した画像に「イメージであり、実際の仕上がりとは異なる」旨を表示する
- 気に入ったイメージから、そのまま見積もり依頼ができるようにする
このように、成約につながる体験の一部として使うと、画像生成AIの効果を事業の成果に結びつけやすくなります。
社内利用のルールで決めておきたいこと
- 使ってよいサービスと、生成画像を社外に出してよい用途
- 生成画像の確認者(権利、表現、ブランドとの整合)
- 指示文に入れてはいけない情報(他者の作品名や人物名、機密情報など)
- 生成画像であることの表示の要否
サービスに組み込む場合は、利用者が不適切な画像を作ろうとするケースも想定し、指示文や生成結果を確認する仕組み、利用回数の上限、問題のある生成物を報告できる窓口なども合わせて設計しておくと安心です。
よくある誤解と注意点
- 著作権や商用利用の条件を確認する:生成画像の権利の扱い、商用利用の可否はサービスの利用規約によって異なります。また、既存の作品に似た画像を生成・利用すると、権利侵害が問題になる可能性があります。法的な判断は最新の情報を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
- 実在の人物や商標の扱いに注意:特定の人物に似せた画像や、他社のロゴを含む画像は、トラブルの原因になります。
- 「デザイナーが不要になる」わけではない:ブランドに合った表現、細部の仕上げ、意図の伝わる構成には、人の判断が欠かせません。
- 文字や細部は崩れやすい:画像内の文字、手指、製品の正確な形状などは不正確になることがあります。そのまま使える前提にしないことが大切です。
関連用語
- マルチモーダル:文章や画像など複数の情報を扱うAIの性質
- ディープラーニング(深層学習):画像生成AIを支える基盤技術
- プロンプトエンジニアリング:意図に合った出力を得る指示の工夫
- 責任あるAI:AIを公正・安全に使うための考え方
- 学習データ利用のオプトアウト(生成AI):入力したデータを学習に使わせない設定
権利関係の論点は「AIサービス提供時の法的論点」で整理しています。
Otsumuに相談できること
「画像生成AIを自社サービスに組み込みたい」「社内での使い方とルールを整えたい」という場合、どの場面で使うと事業の成果につながるかを整理し、権利面の確認手順も含めて仕組みを設計することが大切です。Otsumuは生成AIシステム開発や新規事業の爆速MVPシステム開発で、構想から試作・運用まで支援しています。
30分の無料相談でお気軽にご相談ください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.01