パブリシティ権とは
パブリシティ権とは、著名人などの氏名や肖像が持つ、顧客を引き付ける力(顧客吸引力)を、本人が独占的に利用できる権利で、裁判例を通じて認められてきたものです。有名人の名前や写真を、広告や商品に無断で使うと問題になり得る、という考え方の根拠となる権利です。法律に明確な条文があるわけではなく、判断は個別の事案ごとに行われる面があります。 「パブリシティ」は、英語の publicity に由来し、広く知られていることを意味します。肖像権が人格的な利益を守るのに対し、こちらは経済的な価値を守る側面を持ちます。
仕組み・ポイント
主な要素を整理すると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 氏名、肖像などが持つ顧客吸引力 |
| 問題となる場面 | 広告、商品、販売促進などで、無断で利用する場合 |
| 判断の観点 | 顧客吸引力の利用を目的としているかなど、個別に検討される |
| 事業での注意 | 起用や許諾は契約で明確にし、利用の範囲を取り決める |
著名人以外でも、インフルエンサーや専門家の名前や写真を使う場面で、同様の論点が生じることがあります。本人の了承があるか、使う範囲が明確か、契約で確認することが基本です。
判断のポイント
- 起用する人の了承が、書面などの記録で残っているか。
- 利用の媒体、期間、地域が、契約で明確か。
- 契約終了後に、素材を取り下げる手順があるか。
実務での使い方・具体例
サービスの広告やウェブサイトに、著名な専門家のコメントや写真を載せたい場面を想定します。本人または所属の事務所に連絡し、使う媒体、期間、目的、地域、報酬などを契約で取り決めます。過去の発言を引用する場合も、文脈を損なわないよう配慮し、許諾の範囲を超えない使い方にします。契約の期間が終わったら、素材を取り下げる手順も決めます。
進め方の例
- 起用する人の氏名や肖像を使う目的と範囲を整理する。
- 媒体、期間、地域、報酬などを契約で取り決める。
- 契約が終了した後の素材の扱いを決めておく。
SNSで公開されている写真や発言は、誰でも自由に使えるわけではありません。本人の了承なく、広告や商品に使うことは避け、必ず許諾を得ることが、トラブルを防ぐ基本です。
広告の制作を外部に依頼する場合は、制作会社が確認したから大丈夫、とは限りません。最終的な責任は、広告を出す事業者側にも及ぶ可能性があるため、許諾の状況を共有してもらい、記録を保管しておくことが重要です。
人物の起用では、本人だけでなく、所属事務所や権利を管理する会社との契約も確認対象になります。誰が許諾の権限を持っているのかを最初に確かめることが、契約の抜けを防ぐ第一歩です。
よくある誤解と注意点
- 有名人の名前や写真は、広告に無断で使えるわけではありません。
- 公開されている画像でも、自由に使えるとは限りません。
- 許諾を得ても、範囲を超える使い方は問題になり得ます。
- 個別の判断は事案によるため、専門家に確認してください。
- 法令・制度や運用は改正で変わります。実際の判断や手続きの前に、最新情報を公的機関や弁理士・弁護士などの専門家で確認してください。費用、期限、要件などの具体的な内容は、必ず公式の案内に当たってください。
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Otsumuに相談できること
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執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04