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スティッキネス(DAU/MAU比)とは?計算式と見方

スティッキネスとは、プロダクトがどれだけ習慣的に使われているかを示す指標で、DAUをMAUで割って求めます。計算式、読み方、業務SaaSでの使い方と注意点を解説します。

スティッキネス(DAU/MAU比)とは

スティッキネスとは、プロダクトがどれだけ習慣的に使われているかを示す指標です。一般には、1日あたりのアクティブ利用者数(DAU)を、1か月あたりのアクティブ利用者数(MAU)で割った比率で表します。

平たく言えば、「月に一度でも使った人のうち、毎日どれくらいの人が使っているか」を見る数字です。この比率が高いほど、利用者がプロダクトに「くっついて離れない(sticky)」状態にあると考えます。

DAUは Daily Active Users、MAUは Monthly Active Users の略です。週単位のWAU(Weekly Active Users)を使って、DAU/WAUやWAU/MAUで見ることもあります。

計算の仕組みとポイント

スティッキネス = DAU ÷ MAU

架空の数字で考えます。ある月のMAUが1,000人、その月のDAUの平均が250人なら、スティッキネスは0.25です。月に使う人のうち、平均して4分の1が毎日使っている、という意味になります。単純化すれば、利用者は月に平均して7〜8日ほど使っている計算です。

計算で押さえておくべきポイントは次のとおりです。

論点決めるべきこと補足
アクティブの定義何をしたら「利用した」とみなすかログインだけでなく、価値に近い操作で定義する
DAUの算出月内の平均か、特定日の値か曜日の影響があるため月平均が無難
対象範囲全利用者か、有料顧客のみか目的に応じて分ける
比較の単位日・週・月のどれで見るか利用頻度の想定に合わせる

もっとも重要なのはアクティブの定義です。ログインしただけでカウントすると、通知を開いてすぐ閉じた人も含まれ、実態より高く出ます。「レポートを閲覧した」「予約を登録した」など、価値の体験に近い操作で定義します。

実務での使い方・具体例

スティッキネスは、利用頻度が本来高いはずのプロダクトで特に役立ちます。チャットツール、日報アプリ、在庫管理、勤怠管理などは毎日使われることが前提なので、比率が低ければ「業務に定着していない」サインと読めます。

架空の例として、社内向けの日報システムを導入した会社を考えます。導入後3か月で、MAUはほぼ全社員なのに、スティッキネスが徐々に下がっていました。調べると、月末にまとめて日報を入力する社員が増えていたことが分かりました。そこで、次の改善を行いました。

  1. スマートフォンから短時間で入力できる画面を用意する
  2. 前日の内容を引き継いで入力できるようにする
  3. 上長からのコメントが届いたら通知し、毎日開く理由をつくる

一方、利用頻度がもともと低いプロダクトでは、DAU/MAUは適切ではありません。月次の請求業務に使うSaaSや、年に数回しか使わない申請システムでは、比率が低くても問題ありません。この場合は、月次の業務サイクルで必ず使われているか、必要なときに使われているかを見るほうが実態に合います。

BtoBのSaaSでは、利用者単位だけでなく、契約している企業単位でも見ておくと役立ちます。企業の中で一部の担当者だけが毎日使い、ほかの社員がほとんど使っていない場合、担当者の異動や退職をきっかけに解約につながるおそれがあります。企業ごとの利用者数と頻度を並べると、定着支援が必要な顧客を早めに見つけられます。

新規事業では、利用者数が増えているのにスティッキネスが下がっている場合に注意します。新しく来た人が定着していない可能性があり、獲得施策より初期体験の改善を優先すべきサインかもしれません。

よくある誤解と注意点

  • 高ければ良いとは限らない:利用頻度が低くて当然のサービスで比率を追うと、不要な通知を増やすなど本末転倒な施策につながります。
  • アクティブの定義が甘い:前述のとおり、ログインだけで数えると実態と離れます。
  • MAUの増減に引っ張られる:月の途中で大量の新規登録があるとMAUが増え、比率が一時的に下がります。新規と既存を分けて見ます。
  • 平均で全体を判断する:毎日使うヘビーユーザーと、たまに使うライトユーザーが混在すると、平均では状況が見えません。利用頻度の分布も確認します。
  • 他社の数値と比べる:定義も業種も違うため、他社の数字との比較はあまり意味がありません。自社の推移で判断します。

関連用語

実践記事:コホート分析のやり方

Otsumuに相談できること

スティッキネスを意味のある指標にするには、アクティブの定義を決め、イベントを正しく計測し、利用頻度の分布まで見られる状態をつくる必要があります。指標の定義から計測設計、定着を高める施策の検討までKPI改善コンサルティングで支援しています。

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執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.01

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