アンケート調査とは
アンケート調査とは、あらかじめ用意した共通の質問を多数の人に尋ね、その回答を集めて集計し、傾向を把握する調査です。紙、ウェブ、対面など実施方法はさまざまで、定量調査の代表的な手法です。
アンケートはフランス語に由来する言葉で、質問票による調査を指します。短時間で多くの回答を集められる一方、設問の作り方で結果が大きく変わる点に注意が必要です。
アンケート設計の手順と設問のポイント
設計は、次の順に進めます。
- 目的と判断を決める:結果をどう使うかを先に書きます。
- 対象者を決める:回答してほしい人の条件を明確にします。
- 設問を作る:目的に関係する質問に絞ります。
- 試行する:少数の人に回答してもらい、分かりにくい箇所を直します。
- 配布と回収:偏りが出ないよう、回答の集め方を工夫します。
- 集計と分析:事前に決めた観点で結果を読みます。
設問づくりの注意点は次のとおりです。
- 一つの質問で一つのことだけを聞く。
- 誘導的な言い方や、専門用語を避ける。
- 選択肢が漏れなく、重複しないようにする。
- 回答の負担が大きくならないよう、設問数を抑える。
回答の形式には、選択式、段階評価、自由記述があり、集計したい内容に応じて使い分けます。
実務での使い方・具体例
架空の例として、新しい会員向けサービスの改善点を探るアンケートを考えます。目的は、「どの課題の優先度を上げるか」を決めることです。そこで、対象は利用経験のある会員とし、課題の候補を選択肢にして、最も困った場面を選んでもらいます。
最初に数名に試してもらうと、選択肢の言葉が曖昧で選べない、質問の順番が答えに影響するといった問題が見つかります。直してから本番に進みます。
結果は、全体の傾向だけでなく、利用期間などの属性ごとに分けて見ます。属性による違いが、対象顧客の絞り込みの手掛かりになるためです。自由記述の回答は、傾向の背景を知る材料として読みます。
回収の方法も結果に影響します。メールだけで依頼すれば、メールをよく読む人に偏ります。複数の経路を用意する、回答しやすい時間帯を考えるなど、偏りを抑える工夫を検討します。
よくある誤解と注意点
アンケートでよくある誤りは、人数だけを重視することです。偏った集め方で回答数を増やしても、結果は偏ったままです。誰に、どう配ったかが結果の解釈を決めます。
また、回答者は自分の行動を正確に覚えているとは限らず、聞かれ方によって答えが変わります。将来の購入意向を尋ねる設問は、実際の行動より高く出る傾向があるとされ、鵜呑みにしないことが大切です。
さらに、アンケートは発見の道具としては限界があります。選択肢にない課題は拾えないため、課題を探す段階では、先に面談などで理解を深めたうえで設問を作ります。個人情報を扱う場合は、利用目的の説明や管理にも配慮してください。
回答の取り扱いも重要です。回答者に利用目的を伝え、必要以上の個人情報を集めない設計にします。結果の公開や共有の範囲も、事前に決めておくと安心です。
関連用語
- 定量調査:アンケート調査が属する、数値で測る調査の考え方です。
- リッカート尺度:段階で回答させる設問形式で、集計時の扱いに注意が要ります。
- 回答バイアス:設問や状況によって回答が偏る要因です。
- 誘導質問:設問作成で最も避けたい、回答を誘導する聞き方です。
Otsumuに相談できること
アンケートは、目的と対象の設計で結果の価値が決まります。Otsumuでは、設問の作り方や集め方、結果から判断までの組み立てを相談できます。
新規事業の戦略づくりは新規事業戦略支援で扱っています。進め方の整理だけでも構いませんので、状況に合わせて30分の無料相談をご利用ください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04