離脱率とは
離脱率とは、Web サイトのあるページが表示された回数のうち、そのページを最後に訪問者がサイトを離れた回数の割合を示す指標です。
平たく言えば「このページで帰ってしまった人がどれくらいいるか」を表す数字です。サイトの訪問は、必ずどこかのページで終わります。そのため、すべてのページに離脱は発生しますが、離脱率が特に高いページは、訪問者が目的を果たして満足して帰ったか、あるいは迷ったり不満を感じたりして帰ったかのどちらかです。どちらなのかを見極めることが、離脱率を使いこなす鍵になります。
英語では Exit Rate と呼ばれます。また、Web サイトに限らず、申込フォームや購入手続きの途中で利用者が手続きをやめてしまうことも、広く「離脱」と表現します。
直帰率との違いと読み方
離脱率は直帰率とよく混同されます。両者の違いを整理すると次のようになります。
| 観点 | 離脱率 | 直帰率(従来の定義) |
|---|---|---|
| 対象 | そのページを含むすべての閲覧 | そのページから始まった訪問 |
| 意味 | そのページを最後に離れた割合 | 1ページだけ見て離れた割合 |
| 主な使い道 | 導線の途中で抜けている場所を探す | 入口ページの第一印象を評価する |
なお、GA4 では直帰率の定義が「エンゲージメントのなかったセッションの割合」に変わっています。また、GA4 の標準のレポートでは離脱率が直接表示されない場合があり、探索機能で離脱数を確認する、ページの閲覧数と離脱数から計算するといった工夫が必要になることがあります。
離脱率を読むときの基本は、ページの役割を考えることです。
- 申込完了ページ、問い合わせ完了ページ:離脱するのが自然な終点。高くて問題ない。
- 記事ページ:読み終えて帰ることも多い。次の行動への導線と合わせて評価する。
- 申込フォーム、カート、料金ページ:本来は次に進んでほしいページ。離脱率が高いと改善の余地がある。
ファネルで見る
離脱率は、ページ単体ではなく、顧客が成果に至るまでの段階(ファネル)の中で見ると役立ちます。たとえば「商品ページ → カート → 配送情報入力 → 支払い → 完了」の各段階で、次に進んだ人と離れた人の数を並べると、どの段階で最も多くの人が抜けているかが分かります。
実務での使い方・具体例
離脱率を改善に活かす手順の一例です。
- 成果に至るまでの主要な導線を段階に分けて書き出す。
- 各段階のページの閲覧数と、次の段階に進んだ数、離脱した数を確認する。
- 離脱が特に多い段階を特定する。
- その段階のページで、入力項目、エラー表示、説明不足、読み込みの遅さなど、離脱の原因を探る。
- 原因に対する改善を行い、離脱の変化を確認する。
架空の例として、オンラインで申し込むサービスで、申込フォームの離脱が多かったとします。フォームの各項目を調べたところ、会社の詳しい情報や利用目的など、申込時点では不要な項目が多く、入力の途中で離れる人が多いことが分かりました。必須項目を最小限に減らし、詳しい情報は申込後のヒアリングで聞く形に変えたところ、フォームの離脱が減り、申込数が増えました。
離脱の原因を探るときは、数字に加えて、実際の画面を利用者の立場で操作してみることが欠かせません。スマートフォンで入力しにくい項目、エラーの理由が分からない表示、読み込みに時間がかかる画面など、社内の人が普段気づかない問題が見つかることがよくあります。可能であれば、数人の利用者に操作してもらい、迷った場所や感じたことを聞くと、改善の手がかりがさらに具体的になります。
よくある誤解と注意点
- 離脱率が高いページはすべて悪い、ではない:完了ページや、目的を果たせる情報ページでは、離脱は自然な結果です。
- 閲覧数の少ないページの数字を信じる:閲覧数が少ないと、わずかな差で離脱率が大きく変わります。一定の閲覧数があるページで判断します。
- 原因を確かめずに対策する:離脱の多いページが分かっても、なぜ離れたかは数字だけでは分かりません。画面の確認やユーザーへの聞き取りを組み合わせます。
- ツールごとの定義の違いを無視する:ツールや版によって計算方法が異なることがあります。比べるときは定義をそろえます。
関連用語
- 直帰率・エンゲージメント率:訪問の質を表す指標。離脱率と混同しやすい。
- ボトルネック:全体の成果を制限している箇所。離脱の多い段階がこれにあたることが多い。
- GA4(Googleアナリティクス4):離脱の分析に使うアクセス解析ツール。
- プロダクトアナリティクス:サービス内の利用者の行動を分析する手法。
- 実践記事:ファネル分析のやり方:離脱箇所を見つけて改善につなげる手順
Otsumuに相談できること
離脱の多い場所が分かっても、原因の特定と改善策の優先順位付けで手が止まってしまうことがよくあります。Otsumu はKPI改善コンサルティングで、ファネルの設計と計測、離脱原因の仮説出しから改善の検証までを一緒に進めます。フォームや画面の改修が必要な場合は、開発まで一気通貫で対応できます。
まずは30分の無料相談で、成果につながっていない導線についてお聞かせください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.01