DAU・MAUとは
DAUは一日に利用した人数、MAUは一か月に利用した人数を表す指標です。製品がどれだけ使われているかを大づかみに知るために使います。
平たく言えば、「毎日使う人が何人いて、月に一度でも使う人が何人いるか」を見ます。DAUをMAUで割った比率は、どの程度の頻度で使われているかの目安になります。
DAUはDaily Active Users、MAUはMonthly Active Usersの略です。アクティブという語に、単に登録しているだけでなく利用しているという意味が込められています。
仕組み・ポイント
数えるうえで最も大切なのは、「利用した」の定義です。
| 定義の例 | 向き・不向き |
|---|---|
| ログインした | 簡単だが、価値の体験を示さない |
| 主要な機能を一回使った | 価値に近く、解釈しやすい |
| 一定の成果まで到達した | 厳しめだが、事業の中身に近い |
確認したい点は次の通りです。
- 利用の定義を明文化しているか。
- 同じ人が複数の端末で使った場合に、一人として数えているか。
- 業務で使う製品なら、平日と休日の差を考慮しているか。
- 登録直後の人と、継続している人を分けて見ているか。
DAUとMAUの比率は、毎日使われる製品に向く指標です。請求書作成や年次の申請のように、使う頻度が自然に低い製品では、比率が低くても健全な場合があります。製品の性質に合う頻度で見ます。
実務での使い方・具体例
架空の業務ツールで、MAUは増えているのにDAUが伸びない状況を考えます。ログインだけを利用とみなしていると、毎月の確認のためだけに開く人が多いのか、主要な機能を使っているのか判別できません。
そこで利用の定義を「主要な機能を使った」に変えて再集計すると、実際に価値を得ている人数が見えてきます。さらに、新規登録から一定期間後も使っている人の数を追えば、定着の傾向がつかめます。
新規事業の初期は母数が小さいため、数字の増減よりも、数名の利用者の具体的な使い方を観察するほうが改善の手がかりになることもあります。
数字の読み方の順序
まず利用の定義が妥当かを確認し、次に登録時期別の推移を見て、最後に全体の人数を見ます。この順にすると、全体の増減に引きずられず、定着の質を判断できます。数字が動いたときは、機能の変更や告知など、その時期に起きた出来事も併記しておきます。
補助的に見る観点
人数だけでなく、一人あたりの利用回数や利用時間も合わせて見ると、数字の意味が深まります。ただし時間が長いことが価値の高さとは限らず、操作に迷っているだけの場合もあります。数字の裏にある利用者の行動を、画面の観察や面談で確かめる習慣をつけます。
よくある誤解と注意点
- MAUが増えていても、価値が届いているとは限りません。 広告で呼び込んだだけで、使われていない場合があります。
- 製品の性質に合わない頻度の比較は意味を持ちません。
- 数え方を途中で変えると、過去の推移と比べられなくなります。変更日を記録します。
- ボットや社内利用が混ざっていないかを確認します。
関連用語
- アクティブ率:対象者のうち利用した割合を見る指標。
- アクティベーション:利用開始後に価値へ到達できたかを見る考え方。
- リテンション(継続率):使い続けられているかを見る指標。
- エンゲージメント:関わりの深さを表す概念。
- ノーススターメトリック:顧客価値を代表する中心指標。
- 関連する実践ノート:指標の定義を分母と期間まで含めてそろえる考え方をまとめています。
Otsumuに相談できること
利用者数の指標は、利用の定義を決める段階で成果が大きく変わります。事業の価値に近い数え方を一緒に考えることができます。 Otsumuでは、指標の定義づけや計測の整え方を KPI設計のご支援 としてご相談いただけます。まだ考えが固まっていない段階でも構いませんので、状況の整理から 30分の無料相談 をご利用ください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04