← 用語集:業務改善・自動化

OTSUMU KNOWLEDGE

定型業務・非定型業務とは?違いと自動化の判断基準

定型業務とは手順や判断基準が決まっていて繰り返し発生する業務、非定型業務とは状況に応じた判断や工夫が必要な業務のことです。両者の見分け方と、自動化・AI活用の考え方を解説します。

定型業務・非定型業務とは

定型業務とは、手順や判断のルールがあらかじめ決まっていて、同じやり方で繰り返し発生する業務のことです。非定型業務とは、状況ごとに判断や工夫が必要で、決まった手順だけでは処理できない業務のことです。

身近な例でいえば、毎月の請求書の発行、勤怠データの集計、受注データの転記などが定型業務です。一方、顧客からの個別の相談への対応、新しい企画の立案、トラブル時の判断、取引条件の交渉などは非定型業務にあたります。「ルーティン業務」「ルーチンワーク」と呼ばれるものは、おおむね定型業務と同じ意味で使われます。

業務改善や自動化を検討するとき、まず社内の業務をこの二つに分けて捉えることが出発点になります。どちらに属するかによって、向いている改善手段が大きく変わるからです。

見分け方と向いている手段

定型業務と非定型業務は、次のような観点で見分けられます。

観点定型業務非定型業務
手順毎回ほぼ同じケースごとに異なる
判断基準ルールとして書ける経験や文脈に依存する
入力・出力形式が決まっている形式がばらばら
発生頻度定期的・大量不定期・少量のことが多い
向いている手段RPA、iPaaS、システム化人の判断、生成AIによる支援、ナレッジ共有

実際の業務は、きれいにどちらかに分かれるとは限りません。たとえば「問い合わせ対応」は、よくある質問への回答は定型的ですが、クレームや個別相談は非定型です。一つの業務の中に定型部分と非定型部分が混ざっているのが普通なので、業務を工程単位まで分解して、どの工程が定型かを見ることが大切です。

また、今は非定型に見える業務も、判断基準を言葉にして整理すると定型化できる場合があります。担当者の頭の中にある判断ルールを書き出し、標準化すること自体が、業務改善の大きな一歩になります。

実務での使い方・具体例

自動化の対象を選ぶ際は、次の順番で考えると無理がありません。

  1. 業務を棚卸しし、工程ごとに分解する。
  2. 各工程が定型か非定型かを判定する。
  3. 定型工程のうち、頻度が高く時間がかかるものから自動化を検討する。
  4. 非定型工程は、判断材料をそろえる支援(情報の自動収集、下書きの自動作成など)を検討する。

架空の例として、BtoBサービスの受注業務を見直した会社を考えます。申込書の内容を管理システムに入力し、契約書を作成し、初期設定の案内を送る、という一連の流れのうち、入力と書類作成、案内メールの送付は定型業務でした。一方、特殊な契約条件の確認や、導入時期の相談は非定型業務でした。そこで定型部分はフォームとシステムの連携で自動化し、非定型部分は担当者が確認すべき項目を一覧で表示する仕組みにしました。担当者は判断が必要な仕事に時間を使えるようになります。

判定に迷うときは、「新人が手順書だけを見て同じ結果を出せるか」を基準にすると分かりやすくなります。手順書だけで同じ結果になるなら定型、ベテランに確認しないと進められないなら非定型の要素が含まれている、と考えます。この判定の過程で、手順書が存在しない、判断基準が人によって違う、といった別の課題が見つかることも少なくありません。

近年は生成AIの登場で、文章の要約や下書き、問い合わせ内容の分類など、従来は非定型とされていた業務の一部も支援できるようになりました。ただし、最終判断や責任を伴う部分は人が担う設計にしておくのが基本です。

よくある誤解と注意点

  • 定型業務ならすべて自動化すべき、ではない:発生頻度が低い業務や、近いうちにやり方が変わる業務は、自動化の手間に見合わないことがあります。
  • 例外処理を見落とす:定型業務にも必ず例外があります。例外が起きたときに誰がどう処理するかを決めずに自動化すると、止まったときに対応できません。
  • 非定型業務は改善できない、という思い込み:判断の材料集めや記録、共有の部分は効率化できます。業務全体ではなく工程単位で見ることが重要です。
  • 属人化した定型業務:本来は定型なのに、手順が担当者の頭の中にしかない業務は、まず手順書にすることから始めます。

関連用語

Otsumuに相談できること

どの業務が定型で、どこから自動化すべきかは、業務を工程単位まで分解してみないと判断できません。Otsumu は自社サービス運用の自動化コンサルティングで業務の棚卸しから自動化の優先順位付け、仕組みの実装までを一気通貫で支援します。非定型業務の判断支援に生成AIを使いたい場合も、目的から逆算して必要な範囲に絞った設計をご提案します。

まずは30分の無料相談で、手間がかかっている業務をお聞かせください。

執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.01

あわせて読む

次の一手を、一緒に。

事業の検証から開発・運用まで、現在の段階に合わせて支援します。

事業について相談する ↗
FROM KNOWLEDGE TO ACTION

知識を、次の一手へ。

30分の無料診断で、次の一手を整理する ↗