CSATとは
CSATとは、顧客に対して「満足しましたか」と尋ね、その回答から満足度を捉える指標です。特定の体験や対応に対する満足を測ります。
平たく言えば、「あの対応や、あの機能に満足してもらえたか」を、その直後に確認するための方法です。段階式の回答の中で、高い評価を付けた人の割合で示すことが一般的です。
CSATはCustomer Satisfactionの略で、日本語では顧客満足度と呼びます。NPSが推奨意向を測るのに対して、CSATは特定の接点への満足に近い指標です。
仕組み・ポイント
CSATは、尋ねる対象と時点を決めて、一貫して測ります。
| 対象の例 | 聞くタイミング |
|---|---|
| サポートの対応 | 対応の完了直後 |
| 導入の支援 | 導入の完了時 |
| 製品全体 | 定期(導入後三か月など) |
運用の手順は次の通りです。
- 何についての満足を知りたいか、対象を決める。
- 回答の段階(五段階など)と、集計の方法を決める。
- 点数と一緒に、理由を聞く自由記述の欄を設ける。
- 低い評価の顧客には、個別にフォローする。
CSATは対象が明確なぶん、改善の手が打ちやすい指標です。たとえばサポートの満足が低ければ、返信の速さや説明の分かりやすさを見直します。
ただし、満足していることと、今後も使い続けることは別です。満足していても、予算の都合や担当者の異動で解約する場合があります。継続の指標と併せて見ます。
実務での使い方・具体例
架空のサポート窓口で、問い合わせの対応が完了した直後に、簡単な質問を一つ送るとします。高い評価と低い評価の件数を週ごとに集計し、低い評価の問い合わせ内容を分類します。
「回答に時間がかかった」が多ければ、よくある質問の案内を充実させ、返信の目安を示します。「説明が分かりにくかった」が多ければ、返信文のテンプレートを見直します。
また、低い評価を付けた顧客に担当者から連絡すると、不満を直接聞けるだけでなく、関係の回復にもつながります。結果は月に一度、チームで振り返り、次の改善の優先順位を決めます。
質問の設計の注意
質問の言葉や選択肢の並べ方で、回答は変わります。期間の途中で質問の文面を変えると、推移の比較ができなくなります。変更するときは、変更日を記録して、変更前後の数字を単純に並べないようにします。
低評価への対応
低い評価を付けた顧客には、数日以内に連絡する流れを決めておきます。理由を聞くだけでなく、解決の見通しを伝えるまでを一つの対応として扱うと、数字の低下を関係の改善の機会に変えられます。
よくある誤解と注意点
- 満足度が高くても、継続するとは限りません。 継続や解約の実績と併せて確認します。
- 回答するのは、不満を持つ人や、とても満足した人に偏りがちです。回答者の偏りを意識します。
- 対象や時点が違う数字を比べると、意味が通りません。
- 点数を現場の評価に直結させると、回答を操作する動きが生まれます。
関連用語
- NPS(ネット・プロモーター・スコア):推奨意向を測る別の指標。
- VOC(顧客の声):顧客の声を集め整理する取り組み。
- カスタマーサポート:満足度の対象となりやすい対応の仕事。
- カスタマーサクセス:成果を支える活動。
- リテンション(継続率):満足の先にある継続を見る指標。
- 関連する実践ノート:指標の定義を分母と期間まで含めてそろえる考え方をまとめています。
Otsumuに相談できること
満足度の指標は、質問の設計と回答の使い方で価値が決まります。測る対象の整理や、改善につなげる運用を一緒に検討できます。 Otsumuでは、指標の定義づけや計測の整え方を KPI設計のご支援 としてご相談いただけます。まだ考えが固まっていない段階でも構いませんので、状況の整理から 30分の無料相談 をご利用ください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04